
お風呂の床に広がった黒ずみや、触るとザラつく浴槽。
毎日掃除しているつもりなのに、少しずつ汚れが重なっていくと、「いっそ全部オキシ漬けにしたい」と思うことがありますよね。
オキシクリーンは、皮脂や石けんカスを含んだ汚れに使いやすい酸素系漂白剤です。ただし、たくさん入れて長く放置すれば、そのぶんきれいになるわけではありません。
床や浴槽の素材を確認せずに始めたり、一晩放置したりすると、変色や設備の傷みにつながることもあります。
大切なのは、強く攻めることではなく、汚れに合った使い方を選ぶことです。
気になる内容からチェック
お風呂のオキシ漬けは「長く置くほど落ちる」わけではない
お風呂でオキシクリーンを使うときは、掃除する場所によって時間を変えます。
目安は次のとおりです。
| 掃除する場所・物 | 時間の目安 |
|---|---|
| 浴室の床や壁 | 溶液をかけて約5分 |
| 風呂椅子・洗面器・浴槽のふた | 約20分 |
| 汚れがひどいバスグッズ | 状態を見ながら延長 |
| つけ置き時間の上限 | 最長6時間まで |
浴室の床は、必ずしも床一面にお湯をためる必要はありません。
最初はオキシクリーンを溶かした液を床に広げ、5分ほど置いてからブラシで軽くこする方法で十分です。これで落ちなかった場合に、素材を確認したうえで短時間のつけ置きを検討します。
「せっかく掃除するなら朝まで置いておこう」と考えたくなりますが、一晩放置は避けましょう。
洗浄力が大きく上がるとは限らず、床のコーティングや金属部分に負担をかける可能性があります。
オキシクリーンで落としやすいお風呂の汚れ
オキシクリーンは弱アルカリ性の酸素系漂白剤です。
お風呂では、次のような汚れに向いています。
- 皮脂を含んだベタつき
- 風呂椅子や洗面器のぬめり
- 浴槽のふたについた汚れ
- 床に残った軽い黒ずみ
- 石けんやボディソープが混ざった汚れ
- こもったニオイの原因になる汚れ
床を触ったときに少しベタつく、風呂椅子の裏側がぬるぬるするという場合は、オキシクリーンを試す価値があります。
ただし、お風呂の汚れを何でも落とせるわけではありません。
水あかや白いウロコ汚れは落ちにくい
鏡や蛇口に付着した白い水あかは、水道水に含まれるミネラル分が固まったものです。
アルカリ性のオキシクリーンよりも、水あかに対応した浴室用洗剤が向いています。
オキシ漬けを繰り返しても変化がないときは、時間や量が足りないのではなく、汚れとの相性が違う可能性があります。
深く入り込んだ黒カビには向かないことがある
ゴムパッキンの奥まで入り込んだ黒カビは、オキシクリーンだけでは色が残ることがあります。
表面の皮脂やぬめりを落とすことはできても、黒カビの色素まで完全に消えるとは限りません。
何度も強くこするより、浴室の素材に対応したカビ取り剤を別の日に使うほうが傷めにくくなります。
お風呂の床をオキシクリーンで掃除する手順
床一面をつけ置きする前に、まずは負担の少ない方法から試しましょう。
準備するもの
- オキシクリーン
- 40~60℃のお湯
- バケツまたは洗面器
- 金属製ではない混ぜ棒
- ゴム手袋
- 柔らかい浴室用ブラシ
- バスブーツ
浴室の窓を開けるか、換気扇を回してから始めます。
オキシクリーンの粉や溶液が皮膚に長く触れないよう、ゴム手袋を着用してください。
1.浴室の取扱説明書を確認する
最初に、床や浴槽のメーカーがアルカリ性洗剤や酸素系漂白剤の使用を認めているか確認します。
同じように見えるユニットバスでも、床の素材や表面加工は製品によって異なります。
説明書が見つからない場合は、目立たない場所に少量をつけ、洗い流して乾燥させたあとに変色がないか確かめましょう。
2.オキシクリーンをお湯に溶かす
40~60℃のお湯に、オキシクリーンを入れて溶かします。
基本の分量は、お湯4Lに対して付属スプーン1杯、キャップ1杯程度が目安です。ただし、製品によってスプーンの大きさや成分が異なるため、手元の商品パッケージに書かれた分量を優先してください。
粉を床へ直接まくと、一部だけ濃くなったり、溶け残った粉が排水口や床の溝に残ったりします。
バケツの中で完全に溶かしてから使うほうが安心です。
3.床に溶液を広げて5分ほど置く
作った溶液を床へ広げ、5分ほど置きます。
床が乾いてしまう場合は、少量ずつ追加してください。熱湯をかけたり、濃度を必要以上に高くしたりする必要はありません。
4.柔らかいブラシで軽くこする
床の溝に沿って、浴室用ブラシで軽くこすります。
力任せにゴシゴシこすると、床の細かな傷に汚れが入り込み、以前より黒ずみやすくなることがあります。
汚れが浮いていれば、軽い力でも少しずつ落ちていきます。
5.水で十分に洗い流す
洗剤成分が残らないよう、シャワーで床全体をよく洗い流します。
排水口のふたやヘアキャッチャーも外し、溶け残りがないか確認してください。
最後に水気を切り、換気扇を回して乾燥させます。
床一面をオキシ漬けにするときのやり方
5分置いてこする方法で落ちなかった場合は、浴室メーカーが認めていることを確認したうえで、床へ浅くお湯をためる方法があります。
1.排水口をふさぐ
排水口のふたを外し、厚手のビニール袋を二重にして水を入れます。
袋の口をしっかり結び、排水口の上に置いて栓の代わりにします。
袋がずれたり、水が少しずつ流れたりすることがあるため、作業中は浴室から長時間離れないようにしてください。
2.床が浸る程度に溶液をためる
あらかじめバケツで溶かしたオキシクリーン溶液を床へ流し、床の凹凸が浸る程度までお湯を足します。
必要以上に深くためる必要はありません。
3.最初は20分で様子を見る
初めて使う床では、20分程度で一度排水します。
いきなり数時間置くよりも、短時間で変色や床の状態を確認するほうが安全です。
一度で落ちなければ、日を改めて掃除するか、汚れに合った別の洗剤を検討しましょう。
4.排水後に軽くこすってすすぐ
栓を外して排水し、汚れが残っている場所を柔らかいブラシで軽くこすります。
床全体を水でしっかり洗い流し、洗剤成分を残さないことが大切です。
浴槽で風呂椅子や洗面器をオキシ漬けする手順
浴槽をつけ置き容器として使えば、風呂椅子、洗面器、浴槽のふたなどを一度に洗えます。
ただし、浴槽の素材によっては使用できない場合があります。浴槽とバスグッズの両方について、取扱説明書を確認してから始めてください。
1.金属製品を取り除く
金属は変色する可能性があるため、浴槽へ入れないようにします。
金属製のねじ、滑り止めの部品、装飾が付いているバスグッズにも注意が必要です。
浴槽内の排水栓や循環口など、外せない金属部分に溶液が長く触れる場合は、浴槽メーカーへ確認してください。
2.40~60℃のお湯で溶液を作る
洗いたいバスグッズが浸る程度のお湯を入れ、商品パッケージに書かれた分量のオキシクリーンを溶かします。
入浴剤が入った残り湯は避け、何も混ざっていないお湯を使いましょう。
3.20分ほどつけ置きする
風呂椅子や洗面器を入れ、20分ほどつけ置きします。
汚れがひどい場合は状態を見ながら時間を延ばせますが、最長でも6時間までにします。
落ち具合が心配なときは、長時間放置するより、20分で一度取り出して確認するほうが安心です。
4.軽くこすって十分にすすぐ
つけ置き後は、柔らかいブラシやスポンジで軽くこすります。
バスグッズと浴槽の両方を水で十分に洗い流し、ぬめりや粉の残りがないことを確認してください。
オキシクリーンで追い焚き配管まで洗っていい?
浴槽へオキシクリーンを入れ、そのまま追い焚きをすれば配管もきれいになりそうに見えます。
しかし、給湯器や追い焚き設備は、機種によって使用できる洗浄剤や洗浄手順が異なります。
オキシクリーンを入れた状態で追い焚きできるかは、一律に判断できません。
配管内部に洗剤が残ると、部品の劣化や故障につながる可能性があります。給湯器の取扱説明書に記載がない場合は、風呂釜・追い焚き配管専用の洗浄剤を使うほうが安心です。
浴槽を掃除することと、追い焚き配管を洗うことは、分けて考えましょう。
オキシ漬けで失敗しやすい6つの原因
粉を床へ直接まく
粉が一部分に固まり、濃度のムラや溶け残りが起こります。
先にバケツで溶かしてから使いましょう。
水や冷たい残り湯を使う
オキシクリーンは40~60℃程度のお湯に溶かして使います。
温度が低すぎると、粉が溶けにくくなり、期待したように汚れが浮かないことがあります。
分量を多くすれば落ちると思っている
濃くすれば必ず汚れが落ちるわけではありません。
すすぎにくくなったり、床や浴槽へ負担をかけたりするため、パッケージの分量を守ります。
一晩つけたままにする
つけ置き時間の上限は6時間です。
床や浴槽では、まず5~20分程度から始め、状態を見ながら判断しましょう。
ほかの洗剤と混ぜる
オキシクリーンは、塩素系漂白剤、アンモニアを含む製品、還元系漂白剤、ほかの家庭用洗剤と混ぜてはいけません。
直前に別の洗剤を使った場合も、水で十分に洗い流してから使用します。
使用できない素材を確認していない
オキシクリーンは、金属、大理石、革、畳、仕上げ木材などには使用できません。
浴室には金属部品や人工大理石、特殊なコーティングが使われていることがあります。
見た目だけで判断せず、設備の取扱説明書を確認してください。
オキシ漬けをしても汚れが落ちないときは
20分置いてこすっても変化がないと、「もっと粉を入れたほうがいいのでは」と思ってしまいます。
けれど、落ちない原因は濃度不足とは限りません。
白い水あか、鏡のウロコ、ゴムパッキンへ入り込んだ黒カビ、床材そのものの変色は、オキシクリーンが苦手とする汚れです。
何度も長時間つけ置きするより、汚れの正体を見直したほうが早くきれいになります。
- ベタつきや皮脂汚れには酸素系漂白剤
- 白い水あかには水あか対応の浴室用洗剤
- ゴムパッキンの黒カビには素材対応のカビ取り剤
- 傷や素材自体の変色は浴室メーカーへ相談
掃除で大切なのは、強い洗剤を使うことではありません。
今そこにある汚れに、合った洗剤を選ぶことです。
お風呂をきれいに保つなら、月1回の大掃除より毎日の30秒
オキシ漬けで床やバスグッズがきれいになると、できるだけ長くその状態を保ちたくなります。
入浴後にシャワーで床や壁を流し、風呂椅子や洗面器を浮かせて乾燥させるだけでも、皮脂や石けんカスが重なるのを防ぎやすくなります。
最後に換気扇を回し、浴室内の水分を減らしておきましょう。
毎日完璧に掃除する必要はありません。
床に残った泡を流す。バスグッズを床へ置きっぱなしにしない。浴室を乾かす。
その小さな積み重ねが、次の大掃除をぐっと楽にしてくれます。
出典
- オキシクリーン日本公式サイト
- 株式会社グラフィコ
- オキシクリーン商品パッケージ・使用上の注意
- 各浴槽・浴室設備メーカーの取扱説明書









