
「本業だけの収入では少し不安……」
「できれば好きなことや得意なことでも収入を増やしたい」
そんな考えを持つ人は、日本だけではないようです。
アメリカでは、本業以外で収入を得る活動を「Side Hustle(サイドハッスル)」と呼ぶことがあります。
Bankrateが2024年に実施した調査では、米国成人の36%が副業をしていると回答しました。
つまり、2024年時点では単純計算するとおよそ3人に1人以上が、何らかの形で本業以外の収入源を持っていたことになります。
一方、2025年の同調査では副業をしている人の割合は27%まで低下しています。
それでも約4人に1人です。
今回は、アメリカではどれくらいの人が副業をしているのか、副業ではどの程度稼いでいるのか、さらに人気のサイドハッスルまで、公開されている調査データをもとに見ていきます。
※主にBankrateが公表した2024年・2025年の「Side Hustle Survey」を参考にしています。
アメリカでは2024年に36%が副業をしていた
Bankrateが2024年7月10日に公表した調査によると、米国成人の36%が副業をしていると回答しています。
調査では「Side Hustle」を、主な収入源とは別に得ている追加収入と定義しています。
2024年調査は米国成人2,332人を対象に実施され、そのうち822人が副業をしていると回答しました。
年代別に見ると、若い世代ほど副業をしている割合が高い傾向も確認されています。
| 年代 | 副業をしている割合(2024年) |
|---|---|
| Gen Z | 48% |
| ミレニアル世代 | 44% |
| Gen X | 33% |
| ベビーブーマー世代 | 23% |
特にGen Zでは、ほぼ2人に1人が何らかの副収入を得ていたことになります。
出典:Bankrate「Side Hustle Survey 2024」2024年7月10日公表。

ただし2025年には27%へ低下
ここで注意したいのが、「アメリカでは現在も36%が副業している」とは言い切れないことです。
Bankrateが2025年7月9日に公表した調査では、副業をしている米国成人の割合は27%でした。
推移を見ると、
2023年:39%
2024年:36%
2025年:27%
となっています。
2024年から2025年にかけて9ポイント低下しました。
Bankrateは背景として、当時の雇用環境やインフレ率の鈍化などが、副業をする人の減少に影響した可能性を指摘しています。
そのため、「アメリカ人の約3人に1人が副業」という表現は2024年のデータを紹介する場合には適切ですが、最新の2025年調査では「約4人に1人」に近い数字になっています。
出典:Bankrate「Fewer Americans Have a Side Hustle in 2025」2025年7月9日公表。

アメリカでは副業でいくら稼いでいる?
では、副業をしている人は実際にどれくらい稼いでいるのでしょうか。
2025年のBankrate調査では、副業による収入は平均月額885ドルでした。
一方、中央値は月額200ドルです。
平均値と中央値にかなり差がある点は重要です。
一部の高収入な副業をしている人によって平均額が引き上げられている可能性があり、「副業を始めれば毎月885ドル程度稼げる」という意味ではありません。
2025年調査では、副業収入について次の結果も出ています。
| 月間副業収入 | 割合 |
|---|---|
| 100ドル超 | 58% |
| 500ドル超 | 25% |
| 1,000ドル超 | 14% |
| 中央値 | 200ドル |
| 平均値 | 885ドル |
副業というと大きな収入をイメージするかもしれませんが、実際には「毎月数百ドル程度の追加収入」という人も少なくないことが分かります。
出典:Bankrate、2025年7月9日公表。

副業収入は何に使われている?
副業をする理由も興味深いポイントです。
2025年の調査では、副業収入の使い道として、41%が自由に使える支出、35%が家賃や食費などの日常生活費に少なくとも一部を充てていると回答しています。
さらに、
貯蓄:28%
借金・債務の返済:20%
という回答もありました。
そして、副業をしている人の29%は「生活していくために今後も副業が必要になると思う」と回答しています。一方で、16%は副業を将来的に本業へ育てたいと考えていました。
「好きなことを仕事にしたい」という前向きな目的だけではなく、生活費や貯蓄など、家計を安定させるための収入源として副業を活用している人もいることが分かります。
出典:Bankrate、2025年7月9日公表。

アメリカではどんな副業が人気?
サイドハッスルと一口に言っても、その内容はさまざまです。
2025年のBankrate調査で回答が多かったジャンルを見ると、オンラインを活用した副業が目立ちます。
| 副業ジャンル | 割合 |
|---|---|
| オンライン販売 | 15% |
| 専門・ビジネスサービス | 14% |
| フードデリバリー | 9% |
| ハンドメイド・クラフト | 9% |
| ペットシッター・犬の散歩など | 7% |
| 教育・家庭教師 | 6% |
専門・ビジネスサービスには、フリーランスライティング、グラフィックデザイン、コンサルティングなどが含まれています。
また、調査で提示された12業種のいずれにも該当しないと答えた人も43%いました。
現在は、昔ながらのアルバイトだけではなく、ネット販売、クリエイター活動、フリーランスなど、副収入の得方そのものが多様化していることがうかがえます。
出典:Bankrate、2025年7月9日公表。

「会社員+もう1つの収入源」が珍しくない時代に
アメリカの副業事情を見ていて印象的なのは、「本業か副業か」という二者択一ではない点です。
会社員として働きながらネット販売をする。
本業を続けながらライティングやデザインの仕事を受ける。
趣味で作っていたものをネットで販売する。
こうした「本業+小さな収入源」という働き方も、サイドハッスルに含まれます。
もちろん、副業を始めれば必ず収入が増えるわけではありません。
時間の確保、税金、会社の就業規則、初期費用など、事前に確認すべきこともあります。
それでも、本業以外にも自分のスキルや経験を活かせる場所を持っておくことは、これからの働き方を考えるうえで一つの選択肢になりそうです。
日本でも「好きなことを収入にする」は身近になっている
パソコンやスマートフォンがあれば始められる仕事が増えたことで、副業の選択肢は以前より広がっています。
文章を書くのが好きならライティング。
写真が好きなら撮影や素材販売。
イラストやデザインが得意なら制作。
ハンドメイドが好きならネット販売。
自分が普段何気なくやっていることでも、「誰かにとって価値があること」であれば収入につながる可能性があります。
いきなり会社を辞めて独立する必要はありません。
まずは月数千円、月1万円といった小さな目標から、「自分でも収入を作れるのか」を試してみる考え方もあります。
まとめ|アメリカの副業率から見える働き方の変化
Bankrateの調査では、アメリカで副業をしている成人の割合は2024年に36%、2025年には27%でした。
割合自体は2025年に低下したものの、それでも約4人に1人が何らかの副収入を得ています。
また、副業収入の2025年の中央値は月200ドル、平均は885ドルでした。
副業収入を日常生活費に充てている人も35%います。
副業は、単なる「お小遣い稼ぎ」だけではなく、
生活を支えるための収入源
好きなことや得意なことを仕事にする入口
将来の独立につながる小さなビジネス
といったさまざまな役割を持つようになっています。
本業一本だけに頼るのではなく、自分で小さな収入源を作る。
そんな働き方は、日本でも今後ますます身近な選択肢になっていくかもしれません。
あなたは今、何か副業をしていますか?
また、「これならやってみたい」という副業はありますか?
ぜひ自分に合った働き方を考えるきっかけにしてみてください。
出典:参考データ
Bankrate「Side Hustle Survey 2024」
公表日:2024年7月10日
調査期間:2024年6月10日~12日
対象:米国成人2,332人
副業をしている人:822人
Bankrate「Fewer Americans Have a Side Hustle in 2025」
公表日:2025年7月9日
調査期間:2025年6月2日~4日
対象:米国成人2,616人
副業をしている人:699人









