
婚活を始めて1年、2年と経つのに、なかなか「いい人」に出会えない。
「別に年収1,000万円を求めているわけじゃない」
「イケメンじゃなくてもいい」
「普通の会社員で、普通に清潔感があって、普通に優しい人でいい」
それなのに、なぜか相手が見つからない。
そんな婚活の悩みを抱えているなら、一度疑ってみたいのが、自分の中にある「普通」の基準です。
2026年9月には、「30歳になったので高望みするつもりはない。同世代で年収800万円くらいの普通の会社員男性を紹介してほしい」という女性を題材にした記事が公開され、婚活における「普通とは何か」が改めて話題になりました。荒川和久氏もYahoo!ニュースのコラムで、「普通の男」という言葉と希望年収のズレを取り上げています。
もちろん、年収800万円の男性を希望してはいけないわけではありません。
問題は、
「年収800万円以上」
「同年代」
「大卒」
「身長170cm以上」
「見た目も悪くない」
「清潔感がある」
「正社員」
「会話が合う」
「家事・育児に協力的」
「初婚」
「タバコを吸わない」
と、「普通」を一つずつ積み上げていった結果です。
一つひとつを見ると、それほど無茶な条件には見えないかもしれません。
ところが、すべてを満たす男性となった瞬間、話は大きく変わります。
婚活における「高望み」は、「年収1,000万円以上のイケメンを探すこと」だけではありません。
むしろ厄介なのは、本人には高望みしている自覚がないまま、「普通」を積み重ねた結果、対象となる男性を自分自身で極端に減らしてしまうケースです。
今回は少し耳の痛い話も含めながら、婚活における「高望み」の正体を、実際のデータと一緒に考えていきます。
そもそも婚活の「高望み」とは何なのか
まず大前提として、婚活で希望条件を持つこと自体は悪いことではありません。
結婚は、その後の人生を大きく左右する選択です。
経済力。
性格。
価値観。
外見。
仕事。
住む場所。
子どもを希望するか。
譲れない部分があるのは当然でしょう。
問題になるのは、「自分が希望している相手」と「実際に自分とマッチングする相手」の間に大きな差があるのに、その条件を長期間修正できないことです。
結婚相談所エクセレンス青山も、婚活で高望みになりやすい例として、「世間一般で少数派となる相手を探す」「複数の絶対条件を設ける」「出会える幅が狭くなる年齢層に限定する」といったケースを挙げています。希望条件を2~3個に絞ることも提案しています。
つまり、
「年収600万円を求めたら高望み」
と単純に決まるものではありません。
自分が30歳なのか45歳なのか。
東京で探すのか地方なのか。
相手を何歳までに限定するのか。
初婚だけなのか。
学歴や身長も必須なのか。
そして何より、自分自身が相手からどのように評価されるのか。
そこまで含めて初めて、条件の難易度が見えてきます。
「年収600万円」は本当に高望みなのか
ここは感覚ではなく、数字を見てみましょう。
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円。
男性平均は587万円、女性平均は333万円です。
給与階級別では、
- 600万円超~700万円以下:7.6%
- 700万円超~800万円以下:5.3%
- 800万円超~900万円以下:3.4%
- 900万円超~1,000万円以下:2.4%
- 1,000万円超~1,500万円以下:4.5%
- 1,500万円超~2,000万円以下:1.1%
- 2,000万円超~2,500万円以下:0.3%
- 2,500万円超:0.3%
となっています。
合計すると、年収600万円を超える給与所得者は約24.9%。およそ4人に1人です。
男性だけを見ると、
- 600万円超~700万円以下:10.3%
- 700万円超~800万円以下:7.6%
- 800万円超~900万円以下:5.0%
- 900万円超~1,000万円以下:3.6%
- 1,000万円超~1,500万円以下:7.0%
- 1,500万円超~2,000万円以下:1.7%
- 2,000万円超~2,500万円以下:0.4%
- 2,500万円超:0.6%
で、600万円超は合計約36.2%です。
つまり、
「年収600万円の男性なんてほとんど存在しない」
というわけではありません。
男性給与所得者に限れば、600万円超は3人に1人程度います。
ただし、ここには大きな落とし穴があります。
この数字には既婚男性も含まれています。
50代、60代も含まれています。
全国の数字です。
婚活で探しているのが、
「30~35歳」
「未婚」
「首都圏在住」
「大卒」
「身長170cm以上」
「非喫煙」
となれば、先ほどの36.2%をそのまま使うことはできません。
さらに最後には、
「その男性も自分を結婚相手として希望している」
という条件まで加わります。
国税庁の統計だけから「30代独身で年収600万円以上の男性が婚活市場に何%いる」と正確に算出することはできません。
だからこそ、
「男性の3人に1人が600万円以上なんだから、普通にいるでしょ」
と考えてしまうのも危険なのです。
年収800万円になれば、さらに「普通」から離れる
では、冒頭に出てきた「年収800万円」はどうでしょうか。
国税庁のデータでは、年収800万円を超える給与所得者は、
3.4%+2.4%+4.5%+1.1%+0.3%+0.3%。
合計すると約12%です。
男性だけでも800万円超は約18%。
もちろん年齢によって大きく違いますが、少なくとも全国の給与所得者全体で見れば、年収800万円は「平均的な年収」ではありません。
しかも「30代前半」「未婚」まで加えるなら、対象はさらに限定されます。
年収800万円を希望すること自体が悪いのではありません。
問題なのは、
「800万円くらいなら普通でしょ」と認識したまま、さらに別の条件まで積み上げることです。
ここに婚活で起きる「普通の錯覚」があります。
実は「どこで婚活するか」によって普通は変わる
一方で、面白いデータもあります。
IBJの「2024年成婚白書」によると、IBJ加盟結婚相談所で活動する男性は、2025年1月時点で年収600万円以上が全体のおよそ半数を占めています。
一般の給与所得者と、結婚相談所の会員では年収分布そのものが違うわけです。
つまり、
「年収600万円以上」
という条件だけなら、IBJのような結婚相談所では決して珍しい条件ではありません。
これだけを見ると、
「じゃあ600万円以上で探しても問題ないじゃない」
と思うでしょう。
確かに、それだけならそうかもしれません。
しかし、婚活最大の落とし穴はここからです。
条件を満たしている男性が存在することと、その男性から自分が選ばれることは、まったく別の話です。
婚活は通販サイトではありません。
検索条件にチェックを入れて、条件の良い商品を選んで購入する仕組みではありません。
相手にも意思があります。
相手にも希望条件があります。
ここを忘れると、婚活は一気に難しくなります。
「年収600万円+普通」を全部足したらどうなる?
たとえば、こんな男性を希望しているとしましょう。
年収600万円以上。
大卒。
正社員。
身長170cm以上。
自分と±3歳。
清潔感がある。
太っていない。
タバコを吸わない。
初婚。
子どもを希望している。
家事をする。
話が面白い。
デートではリードしてくれる。
義両親との同居なし。
「いやいや、そんなに贅沢なことを言っていないけど?」
と思う人もいるでしょう。
確かに、一つひとつを見ると、それほど珍しい条件ではないかもしれません。
問題は、これがORではなくAND条件だということです。
年収条件をクリア。
その中から年齢条件をクリア。
さらに学歴。
さらに身長。
さらに容姿。
さらに喫煙。
さらに婚姻歴。
さらに子どもへの考え方。
さらに性格。
さらにコミュニケーション力。
さらに家事能力。
と対象者を減らしていきます。
そして最後に、
「その男性が自分を好きになってくれる」
という最大の条件が待っています。
これが婚活です。
だから、
「普通の男性でいいのに、全然いない」
という現象が起きます。
実際には「普通の人」がいないのではなく、
自分の中にある複数の“普通”をすべて兼ね備えた人を探している
可能性があるのです。
婚活が「人探し」ではなく「条件検索」になっていないか
マッチングアプリや結婚相談所は非常に便利です。
年齢。
地域。
職業。
年収。
学歴。
身長。
さまざまな条件から相手を検索できます。
しかし、便利だからこそ陥りやすい罠があります。
プロフィールを見る。
年収を見る。
身長を見る。
学歴を見る。
写真を見る。
「身長がちょっと低いな。次」
またプロフィールを見る。
「年収が希望より50万円低い。次」
「顔が好みじゃない。次」
「休日が合わない。次」
「長男か……次」
こうしているうちに、
「一緒に幸せになれる人を探す婚活」が、「欠点のないプロフィールを探す作業」に変わってしまいます。
プロフィールでは70点だった人が、実際に会ったら90点かもしれません。
逆に、プロフィールでは95点だった男性が、会ってみたら全く会話が合わないこともあります。
当然です。
人間はスペック表ではありません。
ところが婚活が長くなるほど、大量のプロフィールを見ることに慣れ、相手を瞬間的に「あり」「なし」で判断するクセがついてしまうことがあります。
婚活期間が長くなるほど、人を見る目が肥える。
それ自体は悪いことではありません。
しかし同時に、人を減点する目まで肥えてしまう可能性があることには注意が必要です。
「もっといい人がいるかも」が婚活を終わらせなくする
婚活を長引かせやすい、もう一つの考え方があります。
「次の人はもっと良いかもしれない」
です。
今日会った男性。
悪くない。
話も普通にできた。
年収も問題ない。
優しかった。
でも何となく決め手がない。
「もう少し探せば、もっといい人がいるかも」
そして次へ行く。
次の男性は年収が高かった。
でも会話がいまひとつ。
さらに次の男性は優しかった。
でも見た目がタイプではない。
さらに次は見た目も良かった。
でも仕事が忙しそう。
また次へ。
こうなると、比較対象が増えすぎます。
Aさんの年収。
Bさんの見た目。
Cさんの優しさ。
Dさんの会話力。
Eさんの学歴。
知らず知らずのうちに、過去に会った複数の男性の長所を合体させた架空の理想男性が頭の中に完成してしまう。
すると、現実にいる一人の男性では勝てません。
誰かしら欠点があるからです。
「いい人がいない」のではなく、
100点に近い人が現れるまで決められない状態
になっている可能性があります。
結婚相手を慎重に選ぶのは当然です。
しかし、100点の人を探している間に80点、85点の人を全員切っていけば、婚活はいつまでも終わりません。
高年収なら無条件で婚活に強いわけでもない
ここでも実際のデータを見てみましょう。
IBJが2025年の婚活データを分析した結果では、男性は年収が上がるにつれて成婚率も上昇する傾向があります。
ただし、際限なく上がるわけではありません。
年収600万円以上で成婚率は41.3%まで上がる一方、800万円を超えると成婚率はおおむね43~46%で頭打ちになっています。
さらに、実際に成婚した男性の年収を見ると、
500万円台:20.4%
600万円台:18.2%
で、この2つの年収帯だけで約4割を占めています。
つまり、
「男性は、とにかく年収が高ければ高いほど婚活で勝てる」
というほど単純ではありません。
年齢。
性格。
コミュニケーション。
外見。
価値観。
生活スタイル。
結局、複数の要素で判断されます。
これは女性側も同じです。
「若ければ大丈夫」
「美人なら大丈夫」
「高学歴なら大丈夫」
「自分も高収入だから同等以上の男性と結婚できる」
そんな単純な世界ではありません。
婚活は男女ともに、複数の条件を相互に見られる場所なのです。
結婚相手に求められるのは「年収」だけではない
国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査」でも、結婚相手に求めるものの変化が見えます。
独身女性が男性の「家事・育児に対する能力や姿勢」を重視する割合は70.2%。
一方、男性が女性の経済力を「重視する・考慮する」割合も48.2%となり、前回調査の41.9%から上昇しています。
つまり現代の結婚は、
「男性が稼ぎ、女性が家庭を守ればいい」
という一方向の条件だけでは語れなくなっています。
年収も大切。
家事も大切。
育児への考え方も大切。
仕事への理解も大切。
性格も大切。
金銭感覚も大切。
一緒にいて疲れないことも大切です。
だからこそ、年収や身長といった分かりやすい数字だけで最初から相手を落としてしまえば、本来相性が良かったかもしれない人まで逃してしまいます。
愛の鉄槌① あなたが選んでいる間、あなたも選ばれている
少し厳しい話をしましょう。
「私は年収700万円以上じゃないと無理」
もちろん自由です。
年収1,000万円以上でも構いません。
身長180cm以上でも構いません。
大卒以上でも構いません。
希望を持つこと自体は誰にも否定できません。
ただし、その男性にも希望があります。
「○歳くらいまでがいい」
「こんな性格の女性がいい」
「外見はこんなタイプが好き」
「共働きをしてほしい」
「子どもが欲しい」
「休日を一緒に過ごしたい」
「家庭的な人がいい」
「自分の仕事を理解してほしい」
男性側にも条件があります。
婚活で忘れてはいけないのは、
自分の希望条件を相手が満たしただけでは、マッチングは成立しない
ということです。
自分が相手を「いい」と思う。
そして相手も自分を「いい」と思う。
この2つが重なって初めて交際が始まります。
つまり考えるべきなのは、
「私の条件を満たす男性はいるのか?」
だけではありません。
もう一つ、
「その男性から見たとき、自分は結婚したいと思ってもらえる相手なのか?」
という視点も必要です。
これは女性だけの話ではありません。
男性もまったく同じです。
愛の鉄槌② 「普通の男性」という言葉を一度捨てる
婚活では、
「普通の年収」
「普通の容姿」
「普通の身長」
「普通の学歴」
「普通の会社」
「普通の性格」
という言葉を、一度使わないようにしてみるのも有効です。
なぜなら、普通には客観的な基準がないからです。
年収500万円が普通だと思う人もいる。
800万円が普通だと思う人もいる。
身長170cmが普通。
大卒が普通。
正社員が普通。
都内勤務が普通。
土日休みが普通。
タバコを吸わないのが普通。
家事をするのが普通。
でも考えてみてください。
それらすべての「普通」を兼ね備えた人は、本当に普通でしょうか。
一つずつは普通でも、
普通+普通+普通+普通+普通
となれば、それはもう「普通ではない条件」になっている可能性があります。
だから、
「普通の男性がいい」
ではなく、
「自分が幸せな結婚生活を送るため、本当に必要な条件は何なのか」
と考えた方が現実的です。
愛の鉄槌③ 条件を「絶対・希望・ボーナス」に分ける
婚活が長引いているなら、一度自分が相手に求めている条件を全部書き出してみてください。
そして、3段階に分けます。
絶対に必要な条件
これがなければ結婚生活自体が難しいもの。
たとえば、
- 子どもを希望するか
- 住む地域
- 借金やギャンブルについての考え方
- 暴力を振るわない
- 仕事を続けることへの理解
- 金銭感覚
などです。
できれば欲しい条件
あればうれしいけれど、他が良ければ多少は譲れるもの。
たとえば、
- 年収○万円以上
- 身長
- 学歴
- 職業
- 趣味が同じ
- 年齢差
など。
ボーナス条件
あったら最高。
でも、なくても幸せな結婚生活には困らないもの。
たとえば、
- 顔が完全にタイプ
- 高身長
- 有名大学卒
- 大手企業勤務
- 高級車を持っている
- 料理が得意
などです。
ここで重要なのは、条件を全部捨てることではありません。
条件に順位をつけることです。
特に「絶対に必要」を2~3個程度まで整理できれば、相手を見る目は大きく変わります。
エクセレンス青山も、希望条件を2~3個に厳選し、内面的な相性にも目を向けることを提案しています。
そして男性にも「高望み」は普通にある
ここまで女性を中心に書いてきましたが、高望みは女性だけの問題ではありません。
男性側にも典型的な高望みがあります。
「45歳だけど20代女性がいい」
「50歳だけど35歳以下がいい」
「子どもが欲しいから、とにかく若い女性がいい」
「自分は再婚だけど相手は初婚希望」
「共働きしてほしいけど家事も女性中心で」
こうした条件です。
2025年1~9月の結婚相談所の成婚退会データを紹介した東洋経済オンラインの記事では、成婚カップルの61.0%が年齢差3歳以内でした。
男性が4~6歳年上は24.2%。
男性が7~9歳年上は8.9%。
そして、**男性が10歳以上年上の成婚は2.4%**でした。
もちろん10歳、20歳離れた年の差婚も存在します。
しかし、
「自分は40代・50代だけど、20代~30代前半の女性を希望するのは普通」
と考えるなら、それもまた女性の年収条件と同じ構造です。
女性は男性の年収や身長。
男性は女性の年齢や外見。
求めるものが違うだけで、
「自分が希望する相手から、自分も選ばれるのか」
という問題は同じです。
高望みに性別はありません。
成婚している人は「完璧な一人」を待ち続けているわけではない
では、実際に結婚が決まった人はどのくらい活動しているのでしょうか。
IBJが約2万人の婚活データを分析した「2025年 IBJ成婚白書」では、代表的な成婚者像として、
お見合い回数:11回
交際期間:約4カ月(124~125日)
という結果が示されています。
さらに、成婚した人のお見合い回数は、成婚しなかった人の約2.7倍でした。
もちろん「11人会えば結婚できる」という意味ではありません。
注目したいのは、
結婚できた人ほど、実際に人と会っている
という点です。
プロフィールを100人眺める。
条件検索を何時間も繰り返す。
それより、
10人と実際に会ってみる。
年収650万円以上で検索していたけれど、580万円の人とも一度話してみる。
身長175cm以上にしていたけれど、168cmでも価値観が合いそうなら会ってみる。
年齢±3歳だったけれど、±5歳まで広げてみる。
こうして検索条件から少しだけ外へ出てみる。
そこに、自分が最初から検索ではじいていた「意外といい人」がいるかもしれません。
年収だけでなく「世帯年収」で考えてみる
もう一つ、これからの婚活で考えておきたいのが世帯年収です。
たとえば、自分が年収350万円だったとします。
「結婚後は世帯年収800万円くらい欲しい」
という希望がある場合、
男性一人に800万円を求めなくても、自分が仕事を続ければ相手が450~500万円程度でも世帯年収800万円台に届きます。
2026年9月に公開された年収800万円を希望する30歳女性を扱った記事でも、ファイナンシャルプランナーが「相手一人の年収ではなく、自分と相手を合わせた世帯年収で考える」ことを提案しています。
もちろん、
「結婚後は専業主婦になりたい」
「出産後しばらく仕事を辞めたい」
という人生設計なら話は変わります。
そこは価値観です。
しかし、
「生活には世帯年収800万円必要だから、夫の年収も800万円必要」
とは限りません。
自分がどんな結婚生活をしたいのかによって、本当に必要な相手の条件も変わります。
最後の愛の鉄槌。「条件を下げる」のではなく、幸せに関係ない条件を捨てる
婚活で条件を見直そうと言うと、
「結局、妥協して結婚しろってことでしょ?」
と感じる人もいるでしょう。
違います。
嫌いな人と結婚する必要はありません。
生理的に無理な相手を受け入れる必要もありません。
価値観がまったく合わない人と無理に付き合う必要もありません。
借金、暴力、ギャンブル、子どもへの考え方など、自分にとって譲ってはいけない条件まで捨てる必要もありません。
重要なのは、
自分の幸せに本当に関係する条件と、単なるステータスを分けることです。
年収800万円の男性と結婚したら、必ず幸せになるわけではありません。
身長180cmだから優しいわけでもありません。
有名大学卒だから価値観が合うわけでもありません。
大企業勤務だから家事をしてくれるわけでもありません。
逆に、希望年収より少し低かったとしても、
毎日楽しく話せる。
困ったときに助けてくれる。
一緒に家事や育児ができる。
金銭感覚が合う。
怒ったときでも話し合える。
自分の仕事を尊重してくれる。
そんな相手の方が、数十年続く結婚生活では重要かもしれません。
婚活が長引いて、
「いい人が全然いない」
と思ったとき。
一度だけ考えてみてください。
本当に「いい人」がいないのでしょうか。
それとも、
自分が作った検索条件の外側に、自分で「いい人」を追い出してしまっていないでしょうか。
理想を持つことは悪くありません。
高い条件を希望することも自由です。
ただし婚活は、
「自分が条件のいい人を見つける活動」
だけではありません。
「自分が選びたいと思った相手から、自分も選ばれる活動」
でもあります。
年収。
身長。
学歴。
職業。
年齢。
プロフィール画面に表示される数字や文字ばかりを見るのを、ほんの少しやめてみる。
そして、目の前の一人を見る。
婚活が長引いている人に必要なのは、理想をすべて捨てることではなく、
「自分にとって本当に必要な理想だけを残すこと」
なのかもしれません。
出典
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」2025年9月公表
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」2021年調査、最終報告書2023年8月公表
- 株式会社IBJ「2024年 成婚白書」2025年4月公表
- 株式会社IBJ「2025年 IBJ成婚白書」2026年4月9日より公開
- IBJ結婚みらい研究所「『高年収=即結婚』は幻想か。データが暴く、本当に結婚しやすい男性の“リアルな年収”」2026年4月30日
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査 単純集計表」
- エクセレンス青山「『高望み』の本当の意味とは?高望みの条件例・男女別の傾向を解説」
- 東洋経済オンライン「『最低でも5歳下』『20代と結婚したい』という中高年男性に賛否…“年の差婚”狙う《おじアタック》実際の成就可能性は?」2025年12月6日
- 「年収800万の“普通”の男性でいいのに…婚活に苦戦する30歳女性」2026年9月公開
- 荒川和久「『結婚相手の年収は800万円の“普通の男”でいいです』婚活の現場で崩壊した普通の概念」Yahoo!ニュース エキスパート、2026年9月












