東北から北海道では、納豆に砂糖を入れて食べています。
なぜ、タレではなく砂糖を入れて食べるのでしょう。
それには、寒い地方特有の理由がありました。
納豆に砂糖を入れて食べることには、理にかなった考え方があったのです。
今回は、納豆に砂糖を入れる効果について紹介します。
納豆に砂糖を入れる効果は?入れる量と美味しく食べるためのアレンジは?
納豆に砂糖を入れる効果 その1
気温が低い北海道などの北国では、その昔納豆菌の発酵がうまくいかず、粘りが少ない納豆が多かったようです。
その納豆の粘りを出すために、砂糖の保水力が利用されたのです。
納豆に砂糖をかけると、醤油だけのときよりかなりの粘りが出ます。
やってみるとわかりますが、箸に粘りつく感じが断然強くなります。
また、砂糖は納豆菌の餌になって、納豆菌の活動が活発になる働きもあるのです。
粘りが強くなると納豆特有の臭いも抑えられ、納豆の臭いが苦手な人も食べることができるようになるようです。
納豆に砂糖を入れる効果 その2
東北から北海道にかけては、昔から甘めの味付けが好まれていることも挙げられます。
寒い北国では、冬の寒さを乗り越えるために、食欲増進に甘く濃い味の料理を食べていました。
鯉の甘露煮などの甘くて濃い味つけの料理が多いのもうなずけます。
現在も甘く濃い味付けは続いており、関東の人には少し甘すぎると言われているようです。
その甘い味付けに慣れていることが、納豆に砂糖をかけることに抵抗がないのかもしれません。
納豆に砂糖を入れる効果 その3
北国の肉体労働者は、寒い環境で働くために多くのエネルギーを必要としていました。
納豆に含まれる大豆のタンパク質や脂質に加えて、エネルギーの元となる糖質を取るために砂糖を入れたと考えられます。
エネルギーに変わる砂糖と、タンパク質や脂質が取れる納豆の組み合わせは、理にかなった食べ方です。
北海道から東北地方が、納豆に砂糖を入れて食べている地方になります。
納豆に入れる砂糖の量
簡単に行ってしまえば「お好みで」となります。
ほんのひとつまみから小さじ3杯など、好みによってそれぞれの量を入れているようです。
注意が必要なのは、砂糖のカロリーと糖質です。
砂糖100gのカロリーは391Kcal、糖質は104,2gです。
調味料の中では、カロリーも糖質もとても高いのです。
ちなみに小さじ1杯の砂糖(3g)、カロリーは12Kcal、糖質は3,1gとなります。
大さじ1杯の砂糖(9g)、カロリーは35Kcal、糖質は9,4gです。
納豆に砂糖を入れて食べるのは、納豆のタンパク質や納豆菌などの働きを強くする
食べ方です。
しかし、その食べ方で、糖分のとりすぎで肥満になってしまうのは考えものです。
これから納豆に砂糖を入れて食べようという人は、小さじ半分の量から始めると失敗はないでしょう。
納豆に砂糖を入れた後は、十分にかき混ぜることでふんわりしたネバネバになって、臭いも抑えられ
美味しく食べられます。
砂糖を入れた納豆の美味しい食べ方のアレンジ
納豆は常温に戻して食べる
納豆は食べる前に冷蔵庫から出して、常温に戻してから食べるようにしましょう。
もともと納豆は、常温で食べるようにできている食品です。
常温で食べることで、納豆に含まれている納豆菌が活発に動くようになります。
ビタミンKも豊富に含まれているので、これも常温で食べることで多く摂取することができます。
早めに冷蔵庫から出して、用意をしておくことが納豆をおいしく、栄養ももれなく摂取する秘訣です。
納豆は混ぜる回数が多いほどいい
納豆は混ぜる回数でも味が変わってきます。
混ぜれば混ぜるほど旨味成分が出てきます。
その回数は400回で、それ以上混ぜても味が良くなることはないとの研究結果が出ています。
はっきり言ってここまで拘る必要はないでしょうが、暇があったらやってみてもいいかもしれません。
納豆は熱に弱い食品
納豆は常温で食べることで、栄養価の高い食べ物になります。
納豆に含まれる納豆菌やビタミンKは熱に弱く、熱が加わると活性がなくなってしまうのです。
ホカホカのご飯にかけて食べる納豆はとても美味しいものですが、この食べ方はNGです。
せっかくの納豆の栄養が取れなくなってしまいます。
ホカホカのご飯に納豆をかけて食べるのではなく、別々に食べるのが効果的な食べ方です。
納豆は夜に食べると効果的
納豆は朝に食べるという人が多いですが、夜に食べることで健康に効果があります。
それは納豆に含まれるナットウキナーゼという成分が、血液をサラサラにする効果があるからです。
血栓を溶かして血流を良くしてくれる効果です。
ナットウキナーゼは、摂取後4時間から8時間後に効果を発揮してくれます。
納豆を夜に食べて、ナットウキナーゼの効果をより引き出すようにすると、循環器系の疾患に効果があります。
また、納豆を夜に食べることで、納豆に含まれるカルシウムが睡眠の質を向上させてくれるので、
次の日に疲れが残らなくなります。
納豆は野菜と一緒に食べる
納豆は栄養が豊富ですが、ビタミンCとビタミンAは含まれていません。
ビタミンCやビタミンAが豊富な野菜と一緒に取るとより効果を実感できるでしょう。
大根や、小松菜などの野菜をプラスすると、栄養の面でも効果が高くなります。
納豆と卵は相性が悪い
納豆と卵を合わせて食べるのが好きな人も多いでしょう。
しかし、納豆と卵は相性が悪いということを知っているでしょうか?
納豆に含まれるピオチンは、タンパク質を合成する効果があり、きれいな肌や髪の毛、爪など
を作ってくれます。
一方、卵に含まれるアビジンという成分は、ピオチンを吸収してしまう特性があります。
つまりせっかく美容効果のあるピオチンを、アビジンが台無しにしてしまうのです。
納豆と卵の組み合わせが好きな人は、このことを覚えてやめたほうがいいです。
まとめ
今回は、納豆に砂糖を入れる効果は?入れる量と美味しく食べるためのアレンジは?を紹介しました。
寒い地方で昔から食べられていた砂糖を入れた納豆。
栄養的にも、ただのタレで食べるより効果があります。
・納豆に砂糖を入れる効果 その1
・納豆に砂糖を入れる効果 その2
・納豆に砂糖を入れる効果 その3
・納豆に入れる砂糖の量
・砂糖を入れた納豆の美味しい食べ方のアレンジ
・納豆は常温に戻して食べる
・納豆は混ぜる回数が多いほどいい
・納豆は夜に食べると効果的
・納豆は野菜と一緒に食べる
・納豆と卵は相性が悪い
砂糖入りの納豆を、自分の好きなアレンジで、美味しく食べましょう。