
国際宇宙ステーションを肉眼で見られると聞くと、少し不思議な感じがしますよね。
宇宙にある巨大な施設が、夜空をすっと横切っていく。
しかも、望遠鏡を使わなくても、条件が合えば街の明かりがある場所からでも見つけられることがあります。
日本では、国際宇宙ステーションにある日本実験棟の名前から、「きぼうを見よう」と呼ばれることもあります。
ただし、いつでも見えるわけではありません。
見える時間、方角、天気、明るさの条件がそろったときだけ、夜空に光る点として見つけることができます。
この記事では、「きぼう」は今日見えるのか、ISSを肉眼で見るにはどこを見ればいいのか、時間と方角の調べ方、見つけるコツをわかりやすく紹介します。
気になる内容からチェック
きぼうとは?
「きぼう」とは、国際宇宙ステーションに取り付けられている日本実験棟の名前です。
国際宇宙ステーションは、英語でInternational Space Stationと呼ばれ、略してISSと表記されます。
ISSは、地上約400km上空にある巨大な有人実験施設です。
アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、カナダ、日本などが参加する国際協力プロジェクトで、宇宙飛行士が長期間滞在しながら、地上では難しい実験や観測を行っています。
その中で、日本が開発を担当した実験モジュールが「きぼう」です。
つまり、夜空で見える「きぼう」とは、正確には「きぼう日本実験棟を含む国際宇宙ステーション」を見ていることになります。
きぼうは肉眼で見える?
きぼうを含むISSは、条件が合えば肉眼で見えます。
望遠鏡や双眼鏡がなくても、夜空を移動する明るい光の点として見つけることができます。
見え方は、飛行機に少し似ています。
ただし、飛行機のように赤や白のライトが点滅するわけではありません。
点滅しない明るい星のような光が、一定の速さで空を横切っていくように見えます。
流れ星のように一瞬で消えるものでもありません。
見える時間は数分ほどのことが多く、ゆっくり移動する光を目で追う感覚です。
初めて見ると、「あれが本当に宇宙ステーションなの?」と思うかもしれません。
でも、一度見つけると、かなり印象に残ります。
きぼうが見える理由
ISSやきぼうは、自分で光っているわけではありません。
地上から見えるのは、太陽の光を反射しているからです。
昼間は空が明るすぎるため、ISSが上空を通っていても見つけにくくなります。
深夜はISSにも太陽の光が当たらないことが多く、地球の影に入って見えない場合があります。
見えやすいのは、日の入り後や日の出前です。
地上は暗くなっている一方で、上空を飛ぶISSにはまだ太陽の光が当たっている時間帯です。
この条件がそろうと、ISSが夜空に明るく浮かび上がります。
きぼうはいつ見える?
きぼうが見える日は、場所によって変わります。
同じ日本国内でも、東京、大阪、札幌、福岡、那覇では、見える時間や方角が違います。
そのため、「今日は何時に見える」と全国共通で覚えることはできません。
一番確実なのは、「#きぼうを見よう」の公式サイトで、自分の地域の予測日時を確認することです。
JAXAのFAQでも、ISSが見える日は「#きぼうをみよう」のページで確認できると案内されています。
観測予測は変わることがあるため、見たい日の直前に確認するのがおすすめです。
きぼうの見える時間と方角の調べ方
きぼうを見たいときは、次の流れで調べると簡単です。
まず、「#きぼうを見よう」のサイトを開きます。
次に、自分の地域や近い都市を選びます。
表示された観測予定から、見たい日時を確認します。
見るべきポイントは、主に次の4つです。
・見え始めの時刻
・見え始めの方角
・最大仰角
・見え終わりの方角
「見え始め」は、ISSが地平線の近くから見え始める時間です。
「最大仰角」は、空の中で一番高く見える角度です。
「見え終わり」は、ISSが地球の影に入ったり、地平線の向こうへ移動したりして見えなくなる場所です。
初めて見る人は、最大仰角が高い日を選ぶと見つけやすいです。
空の低いところを通る日より、頭上に近いところを通る日の方が、建物や木に隠れにくくなります。
方角はどう見ればいい?
きぼうを見るときに迷いやすいのが方角です。
予測情報には、南西、北西、東、南東などの方角が表示されます。
普段から方角を意識していないと、どちらを見ればいいかわからなくなりますよね。
スマホの方位磁針アプリや地図アプリを使うと、方角を確認しやすくなります。
見え始めの数分前には外に出て、表示された方角を向いて待ちましょう。
見え始めたら、光の点がゆっくり空を横切っていきます。
最大仰角の方向へ移動し、最後は見え終わりの方角へ消えていきます。
あらかじめ「どこから出て、どこへ消えるのか」を見ておくと、見失いにくくなります。
きぼうを見つけるコツ
きぼうを見つけるには、少しだけ準備が必要です。
見える時刻の5分前には外に出る
ISSは待ってくれません。
見える時間は数分ほどです。
予測時刻ぴったりに外へ出ると、すでに見え始めていることがあります。
初めて見るなら、見え始めの5分前には外に出て、方角を確認しておきましょう。
暗さに目を慣らしておくと、見つけやすくなります。
空が開けた場所を選ぶ
建物や木が多い場所では、見え始めや見え終わりが隠れてしまうことがあります。
できれば、空が広く見える場所を選びましょう。
公園、河川敷、広い駐車場、ベランダ、屋上などが見やすい場所です。
ただし、夜間に外へ出る場合は、安全な場所を選んでください。
車通りの多い場所や暗すぎる場所は避けましょう。
点滅しない光を探す
ISSは、飛行機のようにライトが点滅しません。
点滅している光は、飛行機の可能性が高いです。
きぼうを探すときは、点滅せず、すーっと一定の速さで動く明るい光を探しましょう。
流れ星よりは遅く、飛行機よりも静かに進むように見えます。
天気を確認する
雲が多い日は、予測時刻になっても見えないことがあります。
ISSが通っていても、雲に隠れれば見えません。
観測前には、天気予報だけでなく、実際の空も確認しましょう。
薄い雲なら見えることもありますが、厚い雲や雨の日は難しくなります。
明るすぎる場所を避ける
ISSはかなり明るく見えることがありますが、街灯や看板の光が強い場所では見つけにくい場合があります。
できるだけ空を見上げやすく、目に強い光が入らない場所を選びましょう。
完全な山奥へ行く必要はありません。
街中でも、空が開けていて、視界に明るい照明が少ない場所なら見つけやすくなります。
きぼうと飛行機の違い
きぼうと飛行機は、どちらも夜空を移動する光として見えます。
見分けるポイントは、点滅、音、動きです。
飛行機は、赤や白のライトが点滅することが多いです。
近くを飛んでいる場合は、エンジン音が聞こえることもあります。
一方、ISSは点滅せず、音も聞こえません。
明るい光の点が、なめらかに空を横切っていきます。
また、ISSは方向を急に変えることはありません。
まっすぐに近い軌道で、予測された方角へ進みます。
きぼうと流れ星の違い
流れ星は、一瞬で光って消えることが多いです。
長くても数秒ほどで見えなくなります。
ISSは数分間見えることがあります。
空の端から端へ、ゆっくり移動していくように見えるため、流れ星とはかなり違います。
もし光が一瞬で消えたなら、それは流れ星や人工衛星の反射、飛行機のライトなど別の可能性があります。
ISSは、見えるときは落ち着いて目で追えるくらいの時間があります。
きぼうは毎日見える?
ISSは1日に地球を約16周しています。
そのため、上空を通過する回数自体は多いです。
しかし、肉眼で見える条件がそろう日は限られます。
昼間は空が明るく、深夜はISSに太陽の光が当たりにくいため、見えにくくなります。
また、地域によって通過する方角や高さも違います。
「毎日必ず見える」と考えるより、「条件がいい日を選んで見る」と考えた方がよいでしょう。
#きぼうを見ようのサイトでは、各地域の見えやすい日時を確認できます。
きぼうはどのくらい明るい?
ISSは、条件が良いとかなり明るく見えます。
NASAは、ISSの見え方について、飛行機や非常に明るい星に似ているが、点滅せず、向きを変えないと説明しています。
ただし、見える明るさは毎回同じではありません。
ISSの位置、太陽との角度、観測する場所、空の状態によって変わります。
高い位置を通る日は明るく見えやすく、地平線近くを通る日は見つけにくいことがあります。
初めて見るなら、観測予測で最大仰角が高い日を選ぶのがおすすめです。
見える予測と実際の時刻がずれることはある?
きぼうの見える予測時刻と、実際に見える時刻が少しずれることがあります。
JAXAのFAQでは、「きぼうを見よう」ページのISS目視予想情報は、NASAが更新するISS軌道情報をもとにしていると説明されています。
ISSは軌道修正を行うことがあり、その影響で目視予想情報も変化します。
そのため、数日前に確認した情報だけでなく、観測する当日にも最新情報を確認しましょう。
特に、時間や方角を正確に知りたい場合は、直前の確認が大切です。
スマホで撮影できる?
きぼうは、スマホでも撮影できることがあります。
ただし、肉眼で見るより写真に残す方が難しいです。
普通にシャッターを押すだけでは、暗い空に小さな点としてしか写らないことがあります。
撮影したい場合は、三脚やスマホスタンドを使って固定しましょう。
夜景モードや長時間露光が使えるアプリを使うと、光の線のように写せることもあります。
ただし、初めて見る日は撮影に集中しすぎるより、まず肉眼で見つけることをおすすめします。
数分しか見えないため、設定に手間取ると見逃してしまうことがあります。
子どもと見るときの楽しみ方
きぼう観測は、子どもと一緒に楽しみやすい宇宙体験です。
望遠鏡がなくても、夜空を見上げるだけでISSを探せます。
見る前に、「あの光の中に宇宙飛行士がいるかもしれない」と話すと、子どもも興味を持ちやすくなります。
また、日本が作った「きぼう」という実験棟がISSにあることを伝えると、宇宙が少し身近に感じられます。
観測後に、JAXAの公式サイトで「きぼう」の写真や宇宙飛行士の活動を見るのもおすすめです。
夜遅い時間や明け方に見る場合は、防寒や安全にも注意しましょう。
きぼうを見る前のチェックリスト
きぼうを見たい日は、次の点を確認しておくと安心です。
・#きぼうを見ようで地域を選ぶ
・見え始めの時刻を確認する
・見え始めの方角を確認する
・最大仰角を確認する
・見え終わりの方角を確認する
・天気と雲の量を確認する
・見える5分前には外に出る
・スマホで方角を確認する
・点滅しない明るい光を探す
・安全な場所で観測する
この準備をしておくと、初めてでも見つけやすくなります。
よくある質問
きぼうは今日見えますか?
見えるかどうかは、地域と時間によって変わります。
「#きぼうを見よう」の公式サイトで、自分の地域を選ぶと、見える日時や方角を確認できます。
観測予測は変わることがあるため、当日に最新情報を見るのがおすすめです。
きぼうはどの方角に見えますか?
方角は日によって変わります。
南西から見え始める日もあれば、北西や南東から見える日もあります。
予測ページで「見え始め」「最大仰角」「見え終わり」の方角を確認しましょう。
きぼうは何時ごろ見えますか?
多くの場合、日の入り後や日の出前の時間帯に見えます。
地上は暗く、ISSには太陽の光が当たっている時間帯です。
具体的な時刻は地域によって違うため、公式の予測情報を確認してください。
きぼうは望遠鏡が必要ですか?
必要ありません。
条件が合えば肉眼で見ることができます。
望遠鏡で追うよりも、まずは肉眼で光の点として探す方が見つけやすいです。
きぼうとISSは違うものですか?
厳密には違います。
ISSは国際宇宙ステーション全体のことです。
きぼうは、ISSに取り付けられている日本実験棟の名前です。
地上から見ている光は、「きぼうを含むISS全体」と考えるとわかりやすいです。
きぼうは飛行機とどう違いますか?
飛行機はライトが点滅することが多く、近ければ音も聞こえます。
ISSは点滅せず、音も聞こえません。
明るい星のような光が、一定の速さで夜空を移動していきます。
曇りの日でも見えますか?
雲に隠れると見えません。
薄い雲なら見えることもありますが、厚い雲や雨の日は難しいです。
観測前には天気と空の状態を確認しましょう。
まとめ
きぼうは、国際宇宙ステーションにある日本実験棟の名前です。
地上から見えるのは、きぼうを含むISS全体が太陽の光を反射しているためです。
条件が合えば、望遠鏡を使わなくても肉眼で見ることができます。
見える時間や方角は、地域や日によって変わります。
今日見えるかどうかを知りたいときは、「#きぼうを見よう」の公式サイトで、自分の地域を選んで確認しましょう。
見つけるコツは、見える5分前には外に出ること。
方角を確認して、点滅しない明るい光を探すこと。
空が開けた安全な場所で見ることです。
夜空をゆっくり進む光の点を見つけたとき、そこには人が暮らし、実験を続ける宇宙の施設があります。
ほんの数分の観測でも、いつもの空が少し違って見えるはずです。